1号機 渋さ知らズ

『渋さ知らズ』

昔から、病的にホーンセクションが好きだ。
JAZZ、SKA、FUNK、歌謡曲・・なんでもいい。
トランペット、サックス、トロンボーンなどの音色を聴くと簡単に昇天してしまう。

起源を思い起こすと、
小学生時代のチェッカーズ。
藤井尚之のサックスソロで間違いない(たぶん)。
すぐに小学校のブラスバンドに参加し、
二年間トランペットを吹いていた。
(残念な事にサックスがなかった)
まぁ所詮小学生のやることなので、
運動会の鼓笛隊レベルなのだが、
それでもかなり楽しかった。
中学校には吹奏楽がなかったので、
それからというもの管楽器を手にしてない。

10代の後半に福岡・西の浦でのSUNSET LIVEという存在を知り、
プロの奏者の生の演奏のすばらしさに出逢った。
※SUNSET LIVEは昇天に値するのでまたUPします。

それからも色々聴いてきたが、
何といっても一番は 『渋さ知らズ』だ。
出会いは01年のフジロックのテレビ放送。
ステージでのパフォーマンスを終え、
観客の中を演奏しながら練り歩く姿に、
最初は、チンドン屋???と思った。

それで気になり、ネットで調べたところ、
地底レコードなるものを発見!!
自主制作だったんだなとおもいつつ、
即、4枚購入し届くのを楽しみに待った。

届き、聴く。ヤバイ。でるのはこの一言だけ。

※※※※※※※※※※※

「渋さ知らズ」は
元フェダインのベーシスト、不破大輔を中心とした、
純国産サウンドのフリー・ジャズ・オーケストラです。

結成は1989年@吉祥寺。
メンバーは流動的で、
基本的には10名前後、
多い時には40名ほどの演奏者、ダンサー、役者がステージにあがる。
「渋さチビズ」→「渋さ知らズ」→「渋さ知らズオーケストラ」と変化してゆき、
舞踏、舞踊、コントなどを交えパフォーマンスしていく。

こう聞くと、ただ人数が多いだけのインディーズバンドと思われそうだけど、
基本のメンバーは
タンゴリスト(指揮者)&ベースの不破大輔、
テナーサックス-片山広明、
アルト・ソプラノサックス-泉邦宏
ドラムス-植村昌弘、
オルガン-渋谷毅、
ギター-石渡明廣、
     加藤崇之、
バイオリン-勝井祐二(敬称略)
などなど日本を代表する錚々たるミュージシャンばかり。
演奏はもちろんハンパない。

Drums×2~3組、Bass1~2本、&複数のPercussionから生み出されるウネリに乗って、
10本前後のホーン、2本のギター、バイオリン、オルガンが、
懐かしいような、単純でわかりやすいメインテーマを繰り返したあと、
壮絶で、フリーなアドリブの応酬が始まる。
まさにガチンコ。
ギターvsバイオリン
バリトンサックスvsテナー
ペットvsフルート 等
その時、その場所限りのぶつかり合いをみせる。
各演奏者の力の見せ所。
「これでもかっ!!」と言わんばかりに自己主張しあう。
高い熱を感じる。
これぞGroove!

不破さんの指揮のタイミングも絶妙。
「はい、次、君ね。」みたいな感じで指をさす。
どーいう選び方をしているんだろうか?

2号機的には、
片山さんのソロが大好きだ。
バリトン並みの低音から一気にソプラノ?と思わせる高音!!
なめらかなのに、力強く、一音一音手を抜いていない。
今までに聴いたテナーサックスの音とは全く違う。
何かが爆発するような唸り。
汗ダクダクで、顔を真っ赤にしながら、
オールディーズや演歌のメロディーを交え、
長い長い独壇場の時をつくる。
そんなソロ。

そして頭真っ白の中、
ウネリはフルメンバーでのメインテーマへ。
全てがひとつになり壮大なカタストロフへ。

偉そうに書いたけど、
2号機はまだ、ライブを観に行ったことがない。
ただ、ライブビデオを観ただけの感想。

活動は関東中心、および欧州。
2001年のドイツでのメールス・ジャズ・フェスでは、
耳の肥えた一万人もの観客を一蹴したらしい。
今年中には一度生で拝んでみたいものです。


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